JICA横浜とパシフィコ横浜で8月18日から3日間、アフリカと日本の若者によるサミット「Youth TICAD 2025」が開催される。主催はYouth TICAD 2025実行委員会で、国連開発計画(UNDP)と国際協力機構(JICA)が共催する。

「Youth TICAD 2025」は、アフリカ開発会議(TICAD 9)の公式パートナー事業として認定された初の若者版会議。アフリカと日本から選ばれた若者約100人が参加し、「Youth Agenda 2055:The Future We Want」に基づくアクションプランを共創する。

7月18日に、都内でアフリカと日本の若者が共に描いた2055年の未来像と実現に向けた政策提言「Youth Agenda 2055:The Future We Want」完成発表会が行われ、約900人の日本とアフリカの若者が政府、国際機関、企業、市民社会と対話を重ねて議論して策定した提言が発表された。

社会、経済、平和とガバナンスを3つの柱とし、人と人とのつながりと持続可能性を推進要素として、全ての若者が社会の一員として活躍し、教育、仕事、健康、平和のすべてにアクセスできる公平な社会や、日本とアフリカが共に歩み、課題と強みを補完し合う共創関係を築くためのアプローチなどを記載。

TICADプロセスへの若者参画を制度化し、長期的な国際連携の実現を目指す試みでもあり、若者による提言を支える「TICADユース財団」「TICADユース諮問委員会」「Youth Drive」の3つの枠組みの創設が提案されている。

イベントは初日の18日には、JICA横浜において開会式が行われた後、参加者によるピッチセッション、協働相手とのパートナーマッチング、政策提言やプロジェクト案の共創セッションが実施される。2日目の19日も同会場で、横浜市内でのフィールドワークを通じた地域理解を深めた後、最終プレゼンテーションに向けた準備を行い、午後には提案内容の発表が行われる。

最終日の20日には、パシフィコ横浜で若者と各世代の関係者が対話を交わす「第3回ユースドライブ」が開催されるほか、JICA横浜では文化交流イベントが開かれ、3日間にわたる共創の成果と連帯を発信する。

TICAD9ユース政策提言プロジェクト発起人の休場優希さんは、「若者の声をTICADに届けることを目指して活動が始まった。提言書は、政府、市民社会、企業などに若者が自ら行動する立場で作成した。アフリカと日本がおたがいに必要なものを提供し合うことで新しい未来を築いていきたい」と話した。

「Youth TICAD 2025」の広報責任者で高校1年生の丸上璃十さんは、「フィナーレの音楽やダンスで交流するカルチャーナイトはJICA横浜で総勢400人が参加して開催する。ティーン世代でも国際社会に参画できるということを若者世代に伝えたい。アフリカの現地での雇用機会をつくることにもチャレンジしていきたい」と話した。

期間中は、ユースアジェンダのシミュレーションやプロジェクト共創、世代間の政策対話となるユースドライブ、文化交流イベント「カルチャーナイト」などを実施。農業、エネルギー、ICT、教育、気候変動、起業、ガバナンスといった分野で活動する若者たちが、地域を越えて社会課題の解決に取り組む。

開催期間は8月18日から20日まで。

「TICAD 2025」は、アフリカの開発をテーマに日本が主導する国際会議「アフリカ開発会議(TICAD)」の第9回会合。8月18日~20日に横浜で開催され、各国政府や国際機関、市民社会が参加し、アフリカと日本の持続可能な連携を議論する。

会場イメージ

横浜赤レンガ倉庫イベント広場(横浜市中区新港1)で8月5日から7日までの3日間、横浜DeNAベイスターズ対広島東洋カープ戦のパブリックビューイングイベントを開催する。

横浜赤レンガ倉庫でプロ野球のパブリックビューイングを行うのは初。大型モニター付きのビジョンカーと、約280平方メートルの人工芝エリアや3段のスタンド席を設置する。キッチンカーのほか、横浜スタジアムでも販売している「ありあけ」「崎陽軒」などの特設ブースが並び、地元老舗の味や地中海グルメ、各館のテイクアウトメニューも楽しめる。

横浜赤レンガ倉庫は創建100年を超える歴史的建造物を活用した文化・商業施設で、累計1億3,000万人以上が来館している。イベント当日は「Red Brick Breeze 2025」との同時開催となり、地中海リゾートをテーマにした異国情緒あふれる空間で多彩なグルメや音楽、ドリンクも楽しめる。

観戦エリアは各日15時から整理券を配布。会場内や各店舗で1会計1,500円以上購入すると、DeNAベイスターズ選手13人の限定ステッカーとブルーのペンライトが先着で配布される。お祭り気分が味わえる縁日ブースや、キッチンカー4店舗も出店する。

開場16時30分、試合開始17時45分。参加無料(定員=300人程度)。

象の鼻パーク内の休憩施設「象の鼻テラス」(横浜市中区海岸通1)で現在、スタジオニブロール・テキスタイル展「Surface Studies YOKOHAMA」が開催されている。

象の鼻テラスでは、日常的にアーティストの表現に出会う機会の創出を目指した展示シリーズ「ZOU-NO-HANAGALLERY SERIES」を2020年から継続。シリーズ第13弾となる今回は、横浜を拠点に活動するファッションデザイナーでアートディレクターの矢内原充志さん(スタジオニブロール)の新作テキスタイルを中心とした展覧会を開催している。

矢内原さんは1975(昭和50)年生まれ。愛媛県今治市出身。桑沢デザイン研究所を卒業し、1997(平成9)年~2011(平成23)年に国際的に活躍するパフォーミングアート・グループ「ニブロール」のディレクター・衣装担当として活動。 平行して、2002(平成14)年~2009(平成21)年に「Nibroll about Street」名義で東京コレクションを発表。東日本大震災後、表現活動を見直し、2011(平成23)年からリアルクローズのメンズブランド「Mitsushi Yanaihara」を始動。「2012tokyo新人デザイナーファッション大賞プロ部門」に選出。 衣装家として海外を中心に活動しながら、国内でアートディレクションを手がけ、現在はスタジオニブロールの社長と、桑沢デザイン研究所の非常勤講師を務めている。

会場では、布と向き合ってきた矢内原さんが、あらためて「原点」に立ち返り、自身を取り巻くクリエイターたちとの対話や交流から生み出したという作品が並ぶ。

矢内原さんは「今までは作りたい服からの逆算でたくさん布をデザインしてきたが、今回は何に使うかを縛りすぎず、マテリアルそのものに向き合った」とコメントし「あいまいな、ゆらゆらした、不安定な布という素材に、今考えていることをのせて、みなさまに届けたく思う」とも。会場担当者は「布そのものの質感や動きに着目し、素材や製造技法と向き合うことで生まれた繊細な表現。その奥行きを、ぜひ会場で体感して」と来場者を呼びかける。

開催時間は10時~18時。7月27日まで。入場無料。